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溶融ガラスREDOXセンサ

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溶融ガラスREDOXセンサは工業用ガラス溶融炉における溶融ガラスの酸素活性をオンライン測定するために特別に開発されました。最近では、溶融ガラスの酸素活性(あるいはredox)は工業用ガラスの溶融プロセスの効率と製品の品質の両方に影響を与えることがますます認識されてきています。溶融ガラスのredox状態は次のような重要なプロセスおよび製品の特性をコントロールします: 

REDOXセンサを用いることにより、溶融炉のオペラーターにとってガラスの溶融プロセスがよりわかりやすくなり、そして彼らに最適な製造条件の設定を見つけることと迅速な修正作業のための貴重なインフォメーションを与えてくれるでしょう。

簡単で頑丈

Glass Melt Redox - glas system 340x247測定の基本概念は保護管支持具一式(1)、水冷保護管(2)、内挿コア(3)、小さな使い捨て型REDOXセンサ(4)、そして酸素センサインターフェイス(5)から構成されています。この比較的簡単で丈夫な構造は測定位置の選択において大きな自由度を与えてくれます。これはフィーダー、ワーキングエンド、あるいはフォアハースにおけるオンライン測定にとって理想的な道具・手段です。 センサは内挿コアの接点ブロックに簡単に接続できます。水冷保護管はその末端が溶融炉内において溶融ガラス表面レベルの真上になる位置に設置されます。REDOX センサは溶融ガラス中に浸漬されるその測定先端を部分的に水冷保護管の外へ延伸します。

使い捨てのコンセプト

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セラミックのREDOXセンサは熱くて侵蝕性のある溶融ガラスに浸漬されますので、寿命は限られてきます。このためにある程度の作動期間の後に取り替える使い捨てというコンセプトが採用されました。水冷保護管を用いることによって、使い捨て型のREDOXセンサは小さく、また測定位置を問わず一定の標準寸法とすることができます。これは測定システムをフレキシブルに、そして比較的安価にします。センサの寿命は溶融ガラスの種類、流れの速さ、および温度によります。寿命の目安:1200°Cにおけるビンガラスの溶融ガラス中で約6週間です。センサは5本/1箱のセットで注文できます。

低額の投資

Glass Melt Redox - feeder sensor 340x320全測定システムの価格は簡単な構造と使い捨て型のコンセプトのため廉価です。それゆえに、これはプロセスコントロールのための連続のredoxのモニタリングは別として、たとえば、色替え期間、バッチ組成の変更、あるいはリサイクリングカレット比率の増加のような、プロセスの最適化プログラム、あるいは研究プロジェクトのための理想的な道具・手段でもあります。 さらに、このシステムはマニュアルの指示に従って、工場の要員により簡単に設置することができます。これは秘密の製造プロセス、あるいは研究プロジェクトために理想的でしょう。

ガラスの色(調)

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ガラス製品の色(調)は、多くは溶融物の酸化状態に依存します。市販のビンガラスは非常に還元された状態のアンバー色から非常に酸化された状態のUVAグリーン色までの範囲の色(調)があります。

現状では、ガラスのredox状態は鉄分比率Fe2+/Fetotとして表されます。冷たいガラスのFe2+ , Fe3+ あるいは全鉄分は分光高度計、あるいは湿式の化学分析の手段によって分析されます。溶融ガラスの酸素活性(あるいはredox状態)は鉄分のような溶融ガラス中の多原子価イオンの原子価を決定しますので、溶融ガラスの酸素活性と(冷たい)ガラス中の鉄分比率の間には強い関連があります。より還元状態のガラスはより多くのFe2+を、そしてより酸化状態のガラスはより多くのFe3+を含有します。

Redoxのモニターリングとコントロール

Glass Melt Redox - sensor lab analysis 340x365冷たいガラス製品における日々の鉄分比率の分析とフィーダーチャンネル内のREDOXセンサによって示されるlog(pO2)の間には強い相関関係があります。日々の光学的なredoxチェックに比べてオンラインREDOXセンサの大きな利点は溶融ガラスのredoxをより迅速にコントロール操作できる連続的な有用性です。溶融炉のオペレーターは実験室の設備が簡単に利用できないとき、特に夜間や週末の間には、オンラインのredoxモニタリングでもってより確信がもてます。 リサイクリングカレットを高い比率で使用しているビンガラス溶融炉は、多かれ少なかれ汚染されたカレットバッチのせいで、通常、redoxの大きな変動があります。溶融ガラスREDOXセンサを使用することによって、溶融炉へ投入された汚染されたカレットバッチは容易に同定されます(カレット供給業者へフィードバック)。必要なバッチの補正(硫酸塩/コークスの添加)は実験室の日々の分光高度計による測定のみでもってよりも素早く実行することができます。より良好なredoxのコントロールのおかげで、グリーンガラスの製造業者はカレット比率を87 %から 92%に増すことができました。これは、原料コストにして年間80.000 Euroの節約に相当します。

熱の移動とredox状態

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REDOXセンサは溶融物の酸化状態と重要なプロセスおよび製品特性の間の相関関係を明らかにします。これは溶融炉のオペレーターにとって溶融プロセスをよりわかりやすくするでしょう。 1つの好例は溶融炉(エメラルドグリーン色のビンガラス)内の底部の温度とそのフィーダーの溶融ガラスについて測定されたredox状態の間の相関関係です。オンラインセンサは溶融ガラスのredox状態がバーナーのフレームから溶融炉内の溶融ガラスへの輻射熱の移動に影響を与えることを明らかにしています。図は結果として、より還元状態(エメラルドグリーン色)の溶融ガラスは、おそらく赤外線域近くの酸化第一鉄の幅広い吸収帯に関係して、底部の温度がより高くなることを示しています。溶融炉内における熱の移動がより良いということは、直接の結果としてエネルギー消費がより少なくなることでしょう。そしてまた、高いシードカウントの冷たい底素地の流れのリスクを減らすことにもなるでしょう。

シードカウントとredox状態

Glass Melt Redox Sensor - heat transfer 550x380シードカウント数はエメラルドグリーン色のガラスにおいて、より還元状態の溶融時ほど減少することがわかりました。エメラルドグリーン色のガラスはエメラルド色の原因であるCr3+イオンの安定性のおかげで比較的広いredox範囲で溶融することができます。低いシードカウント数と最適な熱の移動のために、エメラルドグリーン色のガラスは好んでより還元状態の範囲において溶融されます。しかしながら、過分に還元状態の溶融時には、特にリサイクリングカレットの比率が高い時には、アンバー色のすじや泡を形成する危険性があります。その場合には、オンラインのredoxのモニタリングが正確なredoxのコントロールのために極めて重要です。

アンティークグリーン色とダークグリーン色

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アンティーク色あるいはダークグリーン色、オリーブグリーン色、および枯葉色はこれらの色がアンバー色とグリーン色の構成要素の微妙なバランスの結果ですので、redoxの変化に対して非常に敏感に反応します。これらの色は過分に酸化状態の溶融ガラス(グリーン色へシフトする)、あるいは過分に還元状態の溶融ガラス(アンバー色へシフトする)の結果として、スペックから外れやすいです。リサイクリングカレットの風化状態、あるいは空気-燃料の燃焼比率における小さな変化でも色の不安定を引き起す原因になるでしょう。オンラインのREDOXセンサは溶融炉のオペレーターにとって与えられたスペック内に色を保つために非常に役立つでしょう。これらのアンバー色‐グリーン色にとって、センサのmVは、通常、正しい色のスペックを保持するために設定値のおよそ+/- 5 mVの非常に小さい範囲内に保たれねばなりません。

さらに、アンティーク色あるいはダークグリーン色は過‐還元状態に非常に敏感に反応します。溶融ガラスが過分に還元されると、アンバー色の構成要素は再び消えてしまうでしょう。これはダークグリーン色におけるアンバー色の構成要素が過分に酸化された溶融状態か、あるいは過分に還元された溶融状態かのどちらかのせいで急速に弱まることを意味します。オンラインのREDOXセンサはredox状態を連続的にモニターし、そして溶融炉のオペレーターは原料バッチのredoxナンバーを増すべきか、または減らすべきかのどちらかがすぐにわかります。これは結果としてより多くの不良品を招く残念な間違った方向への修正を防止します。

信号用コンバーター

Read-Ox社はDINレイル搭載可能型酸素センサインターフェイス(READOX IOSI-01)を提供しています。この信号用コンバーターはRead-Ox酸素センサのために特別に開発されました。溶融ガラス酸素センサからの酸素電池のmV-信号とKタイプのサーモカップルのmV-信号が、このIOSI-01コンバーターによって3種の4..20mAのアナログ出力に変換されます。標準の設定は下記の通りです:

  • I-out1: 溶融ガラスの温度: 4..20 mA = 0..1500C
  • I-out2: 酸素電池の起電力: 4..20 mA = 0..1000 mV
  • I-out3: Log (pO2): 4..20 mA = -12..0 (-)

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出力の計算と範囲は特別に開発されたPCソフトウェアパッケージImOxyConfig を用いてIOSIのUSBポートを通じて(再)プログラミングしてもよいでしょう。顧客はその特定の要望に応じて、この方法でIOSI-01を設定することができます。酸素センサインターフェイスの詳細仕様についてはIOSI-01をして下さい

最近では、log(pO2)の代わりに冷たいガラスの鉄分比率をI-out3として、テストが行われています。さらに続きを読みたい方は…